農地除染対策実証事業の一環として,福島県飯舘村及び川俣町において,除染工事による効果検証と技術書策定を目的とした土壌や水の放射性物質濃度及び空間線量率の測定を実施しました。前例のない中,除染効果を的確に評価しうる高精度な測定方法の検討が課題でありましたが,放射性物質の性質に係る基礎的知見を結集し,鉛遮蔽を用いた空間線量率の測定方法,コアサンプラーによる効率的な土壌試料の採取方法等を提案,学識者の指導助言を得ながら作業計画を策定しました。測定の結果,土壌中濃度の低減率が90%以上となったことを確認したほか,濃度と空間線量率との相関関係を解析し,今後の農地除染事業の指針となる技術書に反映されました。